STEAM教育向けデジタルファブリケーションツール
STEAMを楽しく気楽に学ぼう
「STEAM教育」は、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(ものづくり)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの分野を横断して、子どもたちをIT社会に応じ競争力のある人材に育てていくものです。そのSTEAM教育中でも3Dプリンタと3D-CADは、特に有効なツールです。自分のアイデアを実体化できる3Dプリンタと3D-CADは、ものづくりの楽しさを感じさせ、かつ「手軽に失敗が体験」できます。うまく印刷できない失敗から気づきを得てチャレンジしてゆくことが、社会で生き抜く力を育み出します。
デジタルファブリケーションでのSTEAM教育
3Dモデリング・3Dプリンティング領域でのSTEAM教育は多様な選択肢があります。児童・生徒に合った学びを選ぶ事ができます。
未来の「ものづくり」を体験しよう
今では3Dプリンタやレーザー加工機、NC工作機械を使用したITモノづくりが必須になっています。この波は世界中で年々加速し、子供たちが大人になった際に、必ず求められる能力・資質です。3Dデータでの造形がマストとなり、数多くのCADソフトが販売されています。しかし、3Dで形状を作るための「考え方」ができず、挫折してしまう人は少なくありません。幼少期に会得すべきものは、CADのコマンドや機能ではなく、3Dスキルの基本概念と考え方・捉え方、そして「楽しかった記憶」です。
未来の「ものづくり」の中心的な技術に触れておくことは、将来、あらゆる分野で活躍できる可能性を持っています。3Dプリントの技術は、グローバルに活躍する人材の主要な条件の一つです。小さい頃から3Dプリンターで学んだり遊んだりしておいて、周りより1歩先んじましょう。
文科省も3Dプリンティング教育を後押し
2017年以降アメリカやイギリス、シンガポール、インド、中国などでは3Dプリンティングを教育に取り入れる動きが活発化しています。つまり、グローバルな人材を育てるためには3Dプリンタの技術が重要であり、各国が競って教育現場への導入を急いでいるのです。残念ながら日本は3D教育は後塵を拝していました。しかし、近年ようやく文部科学省を中心に、中学校や特別支援学校へ3Dプリンタ・ソフトの導入を推進をスタートしました。令和元年の中学校と特別支援学校の教材整備指針・改定案に、3Dプリンタと製図用ソフトが追加されています。
1)中学校 技術科
・3Dプリンタ 生徒8人あたり1台程度
・製図用ソフト 生徒1人あたり1本程度
2)特別支援 技術科・職業科
・3Dプリンタ 生徒3人あたり1台程度
・製図用ソフト 生徒1人あたり1程度
また、令和2年度から10か年「義務教育諸学校における新たな教材整備計画」として約8,000億円の予算が組まれました。
「作ってみよう!」って?
「作ってみよう!」は、日本で初めてとなる楽しみながら3Dスキルの基本概念が身につく教育ソフトウェアです。3Dスキルを持った教育者は限られていますが、「作ってみよう!」は自分の意思で学び、STEAMの5分野を跨いで深い理解を与えることができる教育用ツールです。
【作ってみよう!の特徴】
- 「3Dスキルの基本概念」が自然と身につきます。3Dスキルの基本概念については次章に記載します。
- 練習問題がスキルレベル別に用意されており、一人ひとりが最適なレベルで学習する事ができます。
- 各練習問題には採点機能が取り入れられており、楽しみながらチャレンジすることができます。
- 3Dプリンタから印刷して、自分のアイデアを実際に手に取ることが出来ます。
3Dスキルの基本概念って?(その1)
3Dモデルは、図形に関する情報(形、大きさ、姿勢等)をXYZ軸に基づいた数値とパラメータで表現します。下記の例は円柱ですが、その値を変更することによって様々な円柱の仲間が出来上がります。
円柱と同様に他の図形も、パラメータの変更によって様々な形になります。
3Dスキルの基本概念って?(その2)
2次元の平面に厚みを付けて3次元図形にすることを「押し出し」と言います。
3Dスキルの基本概念って?(その3)
2次元の平面を360度回転させた場合の形状を作成する事を「回転」と言います。
3Dスキルの基本概念って?(その4)
3次元図形の演算(足し算、引き算、掛け算)を実行し新しい形状を作成します。
3Dスキルの基本概念って?(その5)
3次元図形を切断し、断面の形状を表示します。